11月、12月のDJI CAMP開催予定と練習法についてです。

【日時】
第2回
2020年11月28日(土)~2020年11月29日(日)

第3回
2020年12月12日(土)~2020年12月13日(日)

【受講資格】
DJI機においての総飛行時間が10時間以上の方。

DJI CAMPの概要・詳細については、以下URLをご覧ください。
※当校DJI CAMP特設ページ
https://bit.ly/3hRogkE

お申込み方法は、当校DJI CAMP特設ページの一番下にご案内がありますが、 最初にUTC(DJIの運営する教育・訓練機関)に登録していただき、 その後そちらのサイトからお申込みしていただく形になります。

【 練習方法について】
実技試験はVPSをオフにした状態のAモードで、ホバリングや八の字、ノーズインサークル等を行います。
試験内容は当校の特設ページにも記載があり、また八の字やノーズインサークルの飛行方法はウェブで調べれば動画も含め沢山出てくると思います。

DJICAMPは実技講習が無いため、実飛行は2日目の実技試験のみとなります。機体がどの方位を向いていても、Aモードで機体をしっかりと制御できる操作スキルが求められます。

当校では「Aモードスキルアップ」講習を行っておりますが、ご自身で練習される場合は、安全な場所で行うようにしてください。またVPSをオフにすると機体は高度を気圧計のみで判断するので、離着陸の際は大きく機体が不安定になりますのでご注意ください。また着地後もしばらくスロットルを下げ続けないとプロペラが完全に停止しないので、着陸時はプロペラの回転が止まったことを目視で確認しましょう。
他の注意点として、VPSがオフの場合、GPSを受信できない状況(室内での練習等)ではPモードが効かなくなり、Aモードのみの飛行となります。

具体的な練習方法は、「Pモード」→「Aモード」→「VPS無しAモード」と段階を踏んでいく方法が安全なのでお勧めです。初心者の方はまずPモードで、機体がどの方位を向いていても、自身が動かしたい方向へ迷いなく的確に動かせるようになるまで練習しましょう。

Aモードの練習では、常に機体の挙動を見ながら、細かく機体に指示を与え続けるように意識してみてください。またスティックをはじくような操作をすると繊細な操作ができませんので、指とスティックが常にくっついていているイメージで、ゆっくり少しずつ、足りなかったら少し足すという形で、じわりとスティックを倒す感じで操作してみてください。

VPSオフのAモードは、高度も常に不安定な状態になります。機体高度も、機体の挙動を見ながら調節してください。離着陸の際は地面効果の影響で、地表からの高度がおおよそ機体の対角線長より低い場合は、揚力が増加します。
例えば離陸の際に、高度がある程度上がると機体がガクっと下がることがあったり、着陸の際にランディング寸前で機体の下降が止まり、そのまま再び浮き上がるようなことがあります。
特に着陸の際はスロットルを下ろしてもなかなか機体が下がってくれませんので、機体の様子をみながら徐々にスロットルの下げ幅を大きくしてみてください。いきなりスロットルを大きく下げるとドスンと乱暴な着陸になってしまいます。

DJICAMPで試される知識や技術や、実際の安全管理、安全運航でも必要な要素となります。
当校では1か月に1回程の予定でDJICAMPを開講しておりますので、皆様のご参加、お待ちしております。

10月DJI CAMPを開講しました

DJICAMPではDJI機を安全に運用するための知識を学びます。

10月は23~24日でDJICAMPを行いました。
DJICAMPではDJI製のマルチコプターの正しい知識、正しい操縦方法、そして飛行モラルを習得しているかを評価しています。
そして試験に合格すると『DJIスペシャリスト』として認定されます。

受講には最低10時間以上のDJI機運用経験が必要となるため、すでにDJI機を運用されている方向けの講習となります。

座学では、状況に応じたアプリ上の細かな設定の変更や、それによって変わる機体の挙動等、DJI機運用のために特化した科目。またフライングカム(空飛ぶカメラ)として開発された機体が多い特性上、カメラに関する時間も設けられています。

そのためDJI機を運用するにあたって、非常に効率良く安全運航を学ぶことができます。

詳細はコチラから特設ページにリンクできます。
お申込みはページ下部にご案内がある通り、DJIのUTC(Unmanned Aerial System Training Center )に登録後、お手続きをしていただく形になります。

静岡沼津ドローンスクールでは1か月に1回程のペースでDJICAMPを行う予定です。

ドローンの状態を最適に保つ ~ドローンの各種キャリブレーションについて~

Air2 ドローン 沼津 ドローンスクール

IMUキャリブレーションは水平の取れた乾いた場所で行いましょう

タイトルにもあるキャリブレーションですが、
キャリブレーション→機体をあるべき正しい状態に調整すること
と思っていただければと思います。
例えば、ドローンは各種センサー類から得られる情報をMCが計算しESCへ指令を送る事により、ローター各々の回転数を調整し高精度な飛行を可能としています。
そのためセンサーからMC(ドローンの頭脳のようなもの)に送られてくる情報が間違っていると、いくら素早く計算を行ったところで正しい飛行は行えません。特に自動航行を行う場合は、コンパスの方位情報とGPSの位置情報の差異により誤った航路を飛んでしまう等、危険性が高いです。

ドローンを運用する場合は、機体に搭載されている各々の部位、センサー類はもちろんバッテリやモーター等のあらゆる部分が、常に正常に動いている事が安全という観点からも非常に大切になります。

この記事では、DJI製機体にあるキャリブレーションの種類と、その原理(意味合い)、またどういった場合に行うべきか紹介します。
なお、実際のやり方については、モニターに方法が表示されますがDJIサポートのYoutubeチャンネル等でも確認できます。

1.コンパスキャリブレーション
機体にあるコンパスが正しく磁北を補足できるようにするための作業です。
この作業は、その日の一番最初の飛行の前、或いは前回の飛行から飛行場所が2km以上離れた場合に行うと良いとされています。
作業を行う場合は周囲から磁気干渉を受けにくい場所で行ってください。鉄骨やマンホールの近く、腕時計等も干渉する場合があります。
尚、コンパスが正常に作動していないと機体が判断した場合は、機体の高度制限が8mに制限されます。

2.IMUキャリブレーション
機体のジャイロと加速度計が正しく働くようにするための作業です。
この作業は、画面上にIMUエラーが表示された場合や、機体の安定性が悪い時等に行うと良いとされています。
作業を行う際は、水平が取れた磁気干渉の無い場所で行ってください。

3.ジンバルキャリブレーション
機体のジンバルが正しく水平を取れるようにするための作業です。
この作業はカメラからの映像に傾きが感じられるときに行うと良いとされています。
作業を行う際は、水平が取れた磁気干渉の無い場所で行ってください。

4.スティックキャリブレーション
プロポのスティックのニュートラル状態を正しくするための作業です。
この作業は、スティックを離した状態でホバリングしない(その場で止まらない)状態になった時に行うと良いとされています。
作業を行う際は、機体側の電源をオフにする必要があります。

5.ビジョンキャリブレーション
ビジョンセンサーが正しく働くようにするための作業です。
この作業は、画面上にビジョンセンサーエラーが表示された場合等に行うと良いとされています。
作業を行う際は、専用のPCソフト『DJI Assistant2』(無料、DJIダウンロードセンターからダウンロード可能)を使用します。ソフトは機種ごとによって違いますのでご注意ください。
尚、このDJI Assistant2を使用したビジョンキャリブレーションですがPCとの相性があるようで、PCによって上手く作業ができない場合があります。(キャリブレーションを開始するボタンが灰色で押せなくなる)
また同ハードで同スペックのPCでもできる、できないがあったと聞いた事もあります。
ビジョンセンサーのエラーは、不時着など機体に強い衝撃、振動がかかった場合に表示される事が多いです。

6.バッテリーキャリブレーション
バッテリーのセルバランスを調整するための作業です。
この作業は、20回の飛行に1回程度のスパンで行うと良いとされています。
作業方法は、バッテリ残量を5%以下まで減らした後、一気に満充電まで充電します。
尚、バッテリ残量を0%にしてしまうと再起不能になる可能性があるので注意してください。

以上がDJI機で行う事ができるキャリブレーションになります。
各々の作業が機体のどの部分、どの働きに関係し、いつ行えば良いのかをしっかりと把握しておく必要があります。
機体の異常にいち早く気付き、それに正しく対応する知識も安全運航にとって大切な要素です。

コンパスエラーの状態。画面左上のステータスバーが赤くなり、「コンパス異常」の表示が確認できる。

機体異常のわかりやすい例として、上の画像はコンパスエラーの状態です。たとえ正しくキャリブレートされていても、機体を置いた場所によっては、近くの鉄骨等でこのような状態になってしまう場合があります。そのためコンパスエラーが表示された場合は、一度機体の位置を動かしてみると解消する事があります。
また磁気干渉を受けている場合はコンパスキャリブレーションもエラーになる場合があるので、コンパスキャリブレーションがうまく行かない場合は、数メートルでも良いので場所を変える事でうまく行く時があります。

コンパスエラーの状態で機体ステータス一覧を開いた状態。
コンパスの項目が「異常」と表示されている。

ステータスバーをタップすると現在の機体ステータスが一覧表示になります。
上画像ではコンパスに「異常」と表示されている他、無線チャネル品質が「悪い」となっているのも確認できます。

飛行前後のみではなく、飛行中も機体の挙動やモニター表示を上手く利用して、機体の異常を察知した場合は速やかに、そして安全に着陸させましょう。
例えばコンパスがうまく調整されていないと機体がまっすぐ飛ばなかったりします。またジンバルに不具合があると伝送されてくる映像に傾きやブレが生じます。
機体の挙動に異常を感じられるか否かは知識も必要となりますが、どれだけ日頃から機体を飛ばしているかにも左右されます。「いつもと違う」と直感的に気付き事故を未然に防ぐ、或いは被害を最小限に食い止めるには、日頃から飛行を行い機体の正常な状態を感覚的に覚え続けている事が重要です。

静岡沼津ドローンスクールは、「ドローンを運用する上で安全上、最低限必要な知識と技術を習得するための講習」を行います。
空撮や測量、点検等のあらゆる利活用を行う上で必要な事であり、皆様がドローン利活用のための正しいスタート地点に立てるよう、サポート致します。
少しでも気になった方がいらっしゃいましたら、まずはお気軽に無料説明会へお申込みください。