ドローン運用の際はチームで飛ばそう!

離着陸は周囲の状況も含め、特に注意が必要です。

ドローンを飛ばす際、皆さんは誰と一緒に飛ばしていますか?友達や仲間と一緒に、或いはストイックに一人で?

「ドローンの安全運航」という観点で当校では、3人1組で1機を、最低でも2人1組で運用を行う様に勧めています。

例えばあなたが機体を操作している最中に、通行人が「ドローン飛ばしてるの?」等と話しかけてきた時、その相手をしながらでは機体操作に集中できません。
また別の現場では操作に集中するあまり、操縦者自身に対する脅威(車両の接近等)に気付けないかもしれません。
或いは機体を注視していたあまり、鳥や他機の接近を見逃すかもしれません。

操縦者は機体操作に専念しなければなりません。同時に飛行空域や地上を含む周囲の状況を把握する必要もあります。

そのため1機の機体を運用する際には複数名のチームを組み、操縦者は機体操作に専念することが安全運航上大切になってきます。
補助者は第三者が操縦者に近づく前に静止を行ったり、飛行空域全体の状況を監視する等、各々が安全運航のために動きます。またチーム内では使用する言葉のルール決めを行っておく事も大切です。(「前」とは機種方向なのか、操縦者から見て前なのか、等)
また当校が講習するJUIDAの資格には、飛行業務全体の安全を管理する「安全運航管理者」というものがあります。(当スクールは2泊3日で操縦技能資格と共に申請が可能になります)

ドローンの安全な運用には、操縦者だけでなくチームのメンバー全員が十分な知識と技術を持ち、お互いにスムーズな連携をとることが大切になります。

ドローンのリポバッテリー保管(温度について)

P4Pの充電ハブは60%までのストレージ充電機能がある。

ドローンが空を飛ぶためには当然電源が必要ですが、現在一般的に使用されているリポバッテリーは他種のバッテリーに比べエネルギー効率が良いというメリットがあります。より小さく、より大容量化が可能です。しかし物質的に不安定で取り扱いが難しいという側面も持ち合わせています。

機体を飛行させる際にはバッテリーの温度が安全運航上、重要な要素となってくるのですが、今回はリポバッテリーの保管についてお話できればと思います。

※以下の内容はDJI社のバッテリーを前提としています。

通常、バッテリーを保管する際は22~28度が適温と言われています。
(余談ですが、スタッフの飼っているペットのカエルもこの温度が適温です)
仮にこれより低い温度になると、バッテリーの自然放電が通常より早まります。自然放電によって、バッテリーを使用しなくても徐々にバッテリー残量が減っていきます。(リポの適温下での自然放電は1%/月程度。ただしインテリジェント機能がついているため、もう少し早いかもしれません)
バッテリーの残量が空になると、そのバッテリーは再起不能となってしまいます。

逆にこれより高い温度になると活性状態となり、過充電になってしまいます。結果として膨らみや、最悪の場合は発火等が起こります。またバッテリーの寿命を縮める原因にもなります。

しかし、1年を通してバッテリーの保管場所を22~28度の間に保つのは現実的には難しいのが普通だと思います。(沢山ペットを飼っていて室温管理等をしている方は別ですが)
そのため、室温がある程度適温から離れていたとしても、上記のようなトラブルを防ぐためにバッテリーの保管は60%を目安にすることとなっています。

60%の充電状態であれば、仮に室温が高くて活性状態になったとしても、100%を超えて過充電になる可能性は低いと言えます。
逆に室温が低くて通常よりも自然放電が早くなったとしても、60%の充電をしておけばある程度の期間は空にならずに済みます。

つまり、室温が適温である22~28度から外れても、ある程度はバッテリーが耐えられるように、バッテリーの保管容量は60%とされています。

ちなみに、充電が終わったらすぐに充電器から外しましょう。
DJI社の充電器は充電後は充電オフになりますが、INSPIRE1では充電器から外さずにいたところ、バッテリーが壊れた事例があるようです。

最後に、機体側だけでなく、送信機(プロポ)もリポバッテリーが使われていることを忘れずに。