当校でも行っている無人航空機操縦士の修了審査では、実際に飛行を行い正しい操作ができるかを採点する項目があります。
その中でも一番難易度が高い(経験上、苦労する方が多い)のが八の字飛行です。
今回は、八の字飛行のポイントを解説しようと思います。
右の図は二等の試験細則より、八の字飛行のコース概要です。
ここでわかる一つ目のポイントは、「〇を2つ、くっつけた八の字」であるということです。
私達が普段鉛筆やペンで書く8とは、少し違うということを最初に理解しておく必要があります。
そのため機体は左右それぞれの円で、1/4周毎に90度ずつ角度を変えていくことになります。
特に操縦手の正面に来る時(八の字の中央を通るとき)は、正確に飛べていれば機体はまっすぐ正面を向くようになるはずです。
各位置での機体の角度をしっかりと合わせ続けるのがポイントの1つ目になります。
円なので、機体側面は常に円の中心に向きます。
仮に途中で円の大きさが変わってしまっても、落ち着いて機体の角度は極力合わせたまま、1/4~1/2周ほどを使って、エレベータやラダーで半径を調節しましょう。
円が大きくなったり小さくなったりした時の修正としてNGなのは、いきなり戻そうとして機首の角度が本来あるべき角度から大幅にズレてしまう事です。
例えば右図でNGと示されているパターンは、半径が小さくなってしまった場合に元の大きさに戻そうとしているのですが、規定の半径に戻った時に機首が大きく外側を向いています。
こうなると、今度はそのまま円の半径が大きくなってしまいます。
右図でOKと示されているパターンは、規定の半径に戻った時にしっかりと機首の角度が正しくなっています。
なお右図では修正する経路が黄色い直線で示されていますが、実際は緩やかに曲線を描きながら、おおよそ1/4~1/2周ほどを使って修正を行います。
ポイントは、2つ目のポイントは、常に曲線を描く。3つ目は修正を完了する時は極力正しい角度で終える、になります。
その他にポイントとして挙げられるのは機体の未来の状態を予測するということができるようになると、更なる上達が見込めます。
「このまま操作を続けたら、1/4周先、1/2周先はどれくらいの位置に機体はあるだろう、またその時の角度や速度は大丈夫だろうか」といった事をある程度で良いので予測できるようになると、それだけ早く修正作業を行う事ができます。
機体の状況が本来あるべき状態から大きく逸脱してしまう前に、早めに修正の操作をはじめることが重要です。
また常に機体の状態を把握して、常に修正を続けながら飛行するという意識も重要です。
八の字飛行のスタートと同時に、最適なスティック操作が一度で入ることはそうそうありません。
あったとしても、円を一周(八の字でいうと半周)したタイミングでスティック操作を反対側に切り替える必要があります。
これは他の課題にも言えることなのですが、常に機体を良く観察して、常に修正を続けながら最適な経路に機体を保持し続けるという意識が重要です。
そして細かい点ですが、八の字飛行の開始からおおよそ1/4周くらいまでは、徐々にスピードを上げていくようなイメージの方が上手く行く方が多いです。
いきなり通常の速度まで上げようとすると、最初の1/4周の段階で大きくズレてしまう場合があります。
以上が、簡単ではありますが国家ライセンスの修了審査で行う八の字飛行のポイントです。
ここまでのポイントをまとめると、
- 〇を2つくっつけた、八の字が正しい経路
- 機体の角度をしっかりと合わせ続ける
- 常に曲線を描く
- 修正を完了する時は極力正しい角度で終える
- 機体の未来の状態を予測する
- 常に機体の状況を把握して、常に修正を続けながら飛行する
- スタートから最初の1/4周くらいまでは、徐々にスピードを上げていく
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年末年始はあまり外出はしなかったのですが、年末に美味しい焼き肉を食べました。
簡易的にですが、久しぶりにタイリング撮影を行いました。