タイリング撮影といって、ある被写体に対してタイルを切るように分割撮影して合成する手法があります。
この手法の利点は高解像度の画像が得られること、また表現的な観点で言えば異なる時間を一枚の画像に収めることができるという事があげられます。
右の画像は数年前に作成したドローン空撮におけるタイリング撮影です。
撮影(飛行)は測量用ソフトを使用し、合成はPhotoshopによるパノラマ合成です。
飛行は単独測位で、合成作業もExifにあるGPS情報は使用していないので、オルソ画像のような正確さを出すのは難しいです。
ドローンではなくて通常のカメラでタイリングを行う場合は、被写体自体を動かせる場合を除けば、スタンドやドリーなどでカメラ側を動かす事になります。
被写体との距離とカメラの角度が変わらないようにカメラの位置をずらして行きます。
ただこの手法の場合、手動で合成を行う場合は変形をかけて、隣同士の画像を合わせる必要が出てくることが多いです。
ホースマンなど大判カメラの大きなイメージサークルを利用する方法もあります。
後ろ側にシートフィルムではなく35mm一眼カメラを装着し、レンズ側は固定したままカメラ側でライズ、フォール、シフトを行ってイメージサークル上をずらしながらタイリングして行きます。
この方法だとレンズが動かないのでより精度は上がりますが、それでも実際はある程度画像の変形が必要となってきます。
もう少し簡易的な方法だとシフトレンズを使用する方法もありますが、こちらはレンズの位置自体が動くので、大判カメラを使用した時よりもズレは大きくなるかと思います。
商業目的や美術品のデジタル化作業などにおけるタイリング撮影では、恐らくもっとしっかりとしたやり方があるのだと思いますが、私はそういった経験は残念ながら無いので、基本的には合成後における実物との差異は、ある程度許容しています。(なので仕事では基本的にこの手法は使いません)
望遠パノラマで疑似的にタイリングができるか
パノラマは基本的にカメラの位置を動かさずに、レンズ向いているの方向(角度)を前後左右に振って撮影します。
今回は200mmのレンズを使用して、一定の被写体を対象にパノラマ撮影を行いました。
そうすることで、疑似的にタイリングのような結果が得られないかという算段です。
①
被写体にもよると思いますが、パノラマっぽさはあまり気にならないかなと感じます。
分割はカメラ横位置で、縦一列です。
合成作業についてはPhotoshopのパノラマ合成を使用しています。
なんとなくですが、この撮影方法からPhotoshopのパノラマを使う時は「円筒法」が上手く行く確立が高いと私は勝手に思っています。
ちなみにそもそもどうしてこのような実験をしようと思ったのかというと、シフトレンズにしても大判にしても、機材が高いからでした。
私の経験上、ホースマンに大判用のレンズをつけて後方に35mm一眼カメラが一番扱いやすいのですが、現行のAxellaシリーズは本体価格で50万くらいでした。
シフトはEFマウントの50mmが大体28万くらい..。
結局これって使える?
個人的には、被写体や撮影環境によっては使えるかな、という感想です。
ただやっぱり、シフトレンズや大判が使えるならそちらの方が良いですね。
あくまでも「簡易的に再現可能です」という技法であって、本来のタイリング撮影ができる環境下で敢えてこちらを使う必要は無いかと思います。
強いて言うなら、ホースマンを持って行くのはデカくて重いからイヤだけど、シフトレンズよりも高解像度で撮りたい(シフトの場合は通常13枚)、という時くらいでしょうか。
特殊な機材が必要ないので、お試しで高解像度画像を作ってみたい方にも、始めやすいと思います。
※今回、当記事にアップした画像はウェブ用に解像度・容量を落としてあります。
※3/19追記
TS-E 50mm F2.8L macro(シフトレンズ)をレンタルしました。
シフトレンズを使用して13枚のタイリング撮影をするとこんな感じになります。
円形に撮っていくので、出来上がりもそれっぽくなります。
四角くトリミングをしようとすると、画像解像度という意味ではあまり多くを得ることはできません。
分割撮影中に風で動いてしまう被写体でしたが、Photoshopのパノラマ合成が上手いことやってくれています。
細かく見ていくと合成がズレている部分がありますので、そういったところは変形などを使用して手動で馴染ませていきます。(今回は行っていません)
タイリング撮影は時間をかければ深度合成やHDRなどと併用することも可能です。
3/22追記
なんだかんだでホースマンLDを導入しました。
10年以上前に借り物で撮影を行っていたことがあるのですが、今回とうとう自分で購入。
EOS 6DMark2を使用してタイリングを行うと、2億画素以上は確実に画像解像度を稼げます。
また一枚の画像に異なる時間が混在しているのがタイリングの面白いところですが、ホースマンLD+フルサイズセンサーの組み合わせの場合、だいたい28枚で一枚が完成します。
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