動画撮影のフレームレート設定

NTSC設定では多くのDJI機が24、30、60FPSを選択できる。

動画にあって写真にない概念の1つが、フレームレートです。
フレームレートとは1秒間当たりのフレーム数を示す数値で、FPS(frames per second)と表記されます。
1秒間に30フレームの動画は30FPS、60フレームの動画は60FPSになります。
※厳密には29.97FPS等ありますが、ここでは24、30、60FPSで話を進めます。

データの重さ
当然ながら、秒間当たりのフレーム数が多くなれば、その分データは重くなります。(解像度等が同じ場合)
60FPSは30FPSの2倍フレーム数があるので、単純に考えても同じ時間撮影を行うと2倍のデータ量になることがわかります。また同じ重さにしようとすると、60FPSは30FPSに比べ1フレーム当たり1/2のデータ量しか使えないため、画質が低下します。

映像の見え方
フレームレートが変わると、映像の見え方も変わります。
例えば60FPSは24や30に比べてフレーム数が多いため動きが滑らかになります。スポーツ等、早い動きを細かい所まで描写したい場合はフレームレートの高い方が有利と言えるでしょう。
逆に24FPSは映画で使われるフレームレートです。映像の見え方がシネマチックになりますので、映像作品を作る場合は24FPSも選択肢に入れておくと良いかもしれません。
30FPSは一般的にテレビ等で使用されています。自然な見え方ですので、迷ったらこちらで撮っておくと良いと思います。

シャッター速度
シャッター速度は表現意図によって決定しますが、一般的には1/FPS~1/2FPSの間が良いと言われているようです。
例えば30FPSだったら1/30~1/60、60FPSだったら1/60~1/120という具合です。
あまり高速シャッターで撮影してしまうと、動画がカクカクしてしまいます。(ホントのパラパラ漫画みたいな、パラパラした動画になります)
ただし映画では逆に高速シャッターを演出として使用している例もあります。『プライベート・ライアン』や『28日後…』は高速シャッターの特性を上手く作品中の表現として使っています。

編集する際のフレームレートを先に決めておく
撮影後に編集するフレームレートを先に決めておく事が大事です。
30FPSで撮影したものを24FPSとして編集しようとすると6フレームを差し引かなければならないため、時々コマ飛びしたような画になってしまいます。
またあらかじめ高フレームレートで撮影したものを使用して、スローモーションとして使用することも可能です。
基本的には、編集、書き出しする際のフレームレートと同じ値で撮影するとトラブルが発生しにくいです。

動画撮影にはフレームレートを始め、色々な項目を適切に設定できることも技能の一つとなります。
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