DJIの新型機・MavicAir2

画像出典:DJIウェブサイト

今更感のある話題ですが、4/28にMavicAirの後継機であるMavicAir2が発表されました。外観はMavicMiniやProに近いように見えます。
この新型機について、当校スタッフが気になった点をピックアップしていきます。

DJIGO4ではなくDJIFLYを使用
MavicAir2は、Mavic2やMavicAir等の空撮機に使用される「DJIGO4」ではなく、MavicMiniで使用する「DJI FLY」に対応しております。
MavicMiniと共に発表されたDJIFLYは、GO4に比べてインターフェースを単純化した、より初心者でも扱いやすいものに仕上がっていますが、今までGO4を使用してきた方の中には、違うソフトを使用するのに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
今後登場する比較的価格帯の安い機体は、GO4ではなくDJIFLYが主流になる可能性もあります。

クワッドベイヤーセンサーを搭載
通常、撮像素子(カメラセンサー)はRGB(赤緑青)それぞれに感光するピクセルがベイヤー配列という方式で並べられています。クワッドベイヤー配列の場合は、同色のピクセル4つを並べたものを仮想的に1ピクセルに見立て、それをベイヤー配列する方式です。
これにより1画素(実際には同色4画素)で異なる露出をとることができ、結果として色表現やダイナミックレンジ等の性能向上を行えるそうです。
スペックを見ると4800万画素ですが、撮影設定によっては1200万画素(1/4)となっているのはクワッドベイヤー配列を採用しているからだと思われます。

最大飛行時間34分
カタログスペック上の最大飛行時間が34分となっております。
Mavic2の31分よりもさらに延びています。(容量自体は小型化に伴い減っています)
もちろんバッテリの消費は使用環境や劣化具合にもよりますが、同じ使用方法でより長く飛ばせるのであれば、最大飛行時間は長いに越したことはありません。

以上3点が、スタッフが特に気になったポイントでした。
中でもクワッドベイヤーセンサーは、今後レビュー画像、動画が増えるにつれてその性能がいかなるものか、はっきりしてくるでしょう。

静岡沼津ドローンスクールウェブサイトでは他にもドローンに関する情報を数多く掲載しております。
また無料説明会では当校の説明の他、現在のドローンに関する法律や利活用についてお話させていただいておりますので、少しでもご興味のある方はぜひご参加ください。

飛行の際はGPSの受信基数に注意しよう。

GPSとはGlobal Positioning Systemの略称で、米国の運用する全地球航法衛星システム(GNSS)となります。同じようなシステムはロシアのGRONASSやEUのガリレオ等があげられます。日本ではGPSを補完する目的で、みちびきというシステムが2018年から現在4基体制で稼働しています。

衛星から送られた原子時計の時間と、受信機の時計の差から、電波が飛んだ時間が分かります。電波の速度は光の速さと同じ約30万Km/sなので、「速さ×時間」で、衛星と受信機までの道のり(距離)が分かります。この作業を複数基の衛星と行う事により、受信機の正確な位置情報を得るという作業が、GNSSの原理の大まかな考え方になります。

一般的にGNSSから正確な情報を得るには、4基以上からの電波を受信しなければならないと言われております。しかしDJI製のドローンに関しては、その多くが7基以上からの受信を必要とします。そのため受信基数が6基以下になると飛行中でも自動的にAモードへと移行します。
「機体が勝手に動いた」「急に機体が流れ出した」という話を時々聞きますが、何らかの影響によりGNSSの受信基数が減り、操縦者の知らない間にPモードからAモードへ切り替わっていたという可能性もあります。

DJIGO4の画面上部には、常に受信基数が表示されている(黄色の〇部分)

当校の実技実習や試験は、一部を除き基本的にAモードで行います。
これは上述したような、不意にPモードが使えない状況に陥っても、その状況を理解し、安全に飛行を行えるようにするためという意味合いも含まれています。また座学ではGNSSをはじめ機体に搭載されている機器への理解を深め、どういった状況が危険となり得るのかを判断できるようになってもらいます。

ドローンにはいろいろな技術が詰め込まれており、そのおかげで誰でも簡単に飛行を行う事が出来ます。しかしその一方で、どのような技術が使用されているかを理解した上で使用しないと、知らない間に危険な状況へ踏み込んでしまったり、緊急時には適切な判断ができません。

静岡沼津ドローンスクールは、無人航空機を安全に運用するための基礎となる知識と技術を身に付けていただくためのスクールです。
ご興味を持たれた方は、ぜひ当校ウェブサイトもご覧ください。

ドローン空撮の可能性

「視覚の拡張」をドローンで行う。

ドローンを活用した撮影例をいくつか紹介する動画を作成しました。
ドローンは撮影機材として、撮影者や制作者に新たなアプローチの方法を与えてくれます。陸上から行う通常の撮影と、ヘリ等有人航空機を使用した大規模な空撮の隙間を埋める、「痒い所に手が届く」立ち位置と言っても良いかもしれません。機種を見ても、プロユースから手軽に撮影が可能な小型機まで、その多様性を現在も広げております。

最近は趣味で映像制作を行う方も多いと思います。
しっかりと基礎を学べば、個人でもドローン空撮は可能です。従来の有人機による空撮やドリー、クレーン等、予算や人員が必要な撮影法の代わりとして、ドローンを使用することでそれらに近いカットを撮影することができます。
もちろんドローン独自のカットも撮影手段の一つとして手に入れることができます。
効果的にドローンショットを取り入れることで、作品にとっての良いアクセントになるかもしれません。

当校では野外実習の際に実際、カメラの設定を行いドローン空撮の練習も行います。
当校ウェブサイトはコチラをクリックでジャンプできます。
説明会では実機の展示や、カメラの搭載されたトイドローンの飛行体験もできますので、お気軽にご参加ください。無料説明会の詳細・お申込みはこちらからどうぞ。

私達、静岡沼津ドローンスクールは、ドローン運用の際「安全のために」最低限必要な知識と技術を習得していただくスクールです。
当校でしっかりと技能を習得していただき、空撮をはじめ多様な無人航空機の利活用に携わっていただければと思います。

※当記事内のドローン空撮に関する考察は筆者個人によるものです。